PR・取材協力:Activated Trigger株式会社
[Interview]ファーム出身者が、ファーム出身者を目利きする
大手コンサルティングファーム出身のフリーコンサルタントを企業に紹介する PERSONA。自らもファームで働いていた Activated Trigger 代表の澤 万純さんに、どんな人が登録しているのか、紹介する人をどう見極めるのか、企業はどう使えばいいのかを聞きました。
Activated Trigger株式会社 代表取締役
澤 万純
[Interview]

この記事のサマリー
- 01ファーム出身の担当者が、経歴の肩書きだけでなく、案件での役割や経験から紹介する人を見極める。
- 02戦略・DX経験者の登録が増え、企業からはAX関連の相談が多い。小規模なPoCも提案している。
- 03部分的な稼働でも依頼できる。企業側は、任せる範囲と期待する成果を事前にそろえておく。
01ファーム出身者が担当する理由
経歴も案件も、現場を知らないと読み取れない。だから、ファーム出身者が自分で紹介の担当になった。
澤さんは、もともとコンサルティングファームにいらしたそうですね。
澤
はい。デロイト トーマツ コンサルティングで働いていました。そのあと Activated Trigger を立ち上げて、フリーのコンサルタントを企業に紹介する事業を始めました。

なぜ、コンサルの経験がある人が紹介の担当を務める形にしたのですか。
澤
コンサルティングファームで実際に働いた経験がないと、人の経歴も案件の中身も、正しく読み取れないと考えたからです。経歴書に同じ「戦略」と書いてあっても、どんな立場で何をしてきたかは人によって違います。案件の側も同じです。そこが読めないと、合う組み合わせは作れません。
紹介する側が中身を分かっていない、ということが実際にあるのでしょうか。
澤
あると思います。紹介で収益を得る仕組みなので、中身を分からないまま人を案件に入れてしまう事業者がいるのも事実です。それで困るのは、発注した企業と、入ったコンサルタントの両方です。だから、コンサルの現場を知る私たち自身が、紹介の担当になることにしました。いまの担当者は、デロイト出身者を中心としたファーム出身者で、全員がフリーのコンサルタントとして働いた経験も持っています。
02登録している人
戦略ファーム、総合ファーム、アクセンチュアの出身者が中心。フルで働く人も、半分だけ働く人もいる。
登録しているのは、どんなファームの出身の方ですか。
澤
マッキンゼー、BCG、ベインといった戦略ファーム。デロイト、PwC、EY、KPMG の総合ファーム。それからアクセンチュアです。この3つのグループが、だいたい3分の1ずつです。アビームコンサルティングや三菱総合研究所の出身の方もいます。登録者は1,200名を超えました。


どんな仕事をしてきた方が多いのでしょう。
澤
戦略、DX、業務改革が多いです。特に最近は、戦略をやってきた人と、DX をやってきた人の登録が増えています。
皆さん、フルタイムで働いているのですか。
澤
そうとは限りません。100%フリーランスとして働いている人もいます。自分で会社を立ち上げて、半分はその事業、残りの半分でコンサルの仕事をしている人もいます。育児や介護など、ほかの事情があって、50%だけ働いている人もいます。働き方は人によってさまざまです。
企業の側から見ると、半分だけ働く人にも頼めるということですね。
澤
はい。稼働は10%、つまり月に2日ほどから、100%まで選べます。主になる案件を60%、もう1つを20%というように、組み合わせて働く人も増えています。
03紹介する人の見極め方
ファームにいた年数とプロジェクトの期間を見る。経歴が短い人、不自然な人は紹介しない。
紹介する人は、どこを見て選んでいますか。
澤
同じ大手ファームの出身でも、身に付けている力は人によって大きく違います。どのプロジェクトに、どんな役割で、どれくらいの期間関わったか。ファームにいた私たちだからこそ聞き分けられる点を見ています。大事なのはファームにいたことそのものではなく、お客さまが求める経験と力を持つ人を紹介することです。
紹介しない、という判断もあるのですか。
澤
あります。ファームにいた期間や、プロジェクトに関わった期間が適正かを確かめます。経歴が短い場合や、不自然な点がある場合は、紹介を控えています。できる限り、一緒に働いた人からの評判も確かめています。審査を通るのは、申し込んだ人の2%ほどです。

提携しているエージェントの案件や人材は、どう扱っていますか。
澤
提携先は30社以上あります。提携先の案件も、私たちの側で質を点検しています。基準に届かないエージェントとは、取引をやめたこともあります。
04いま多い相談
増えているのは AX の相談。ノーコード・ローコードの道具を使った、小さな PoC も提案している。
企業からは、いまどんな相談が多いですか。
澤
AX、つまり AI を使って業務や事業を変えたい、という相談が多いです。AI に関わる案件は、全体の1〜2割を占めるようになりました。

AI の相談には、どう応えているのですか。
澤
人を紹介するだけではありません。私たちは自社でも、ノーコードやローコードの道具の導入を手がけています。n8n もその1つです。そうした道具を使って、まず小さく試す PoC の形もご提案しています。大きな投資を決める前に、1つの業務で効果を確かめられます。
AI の案件には、どんな人を充てるのがよいのでしょう。
澤
段階によって変わります。何をやるかを決める構想の段階は、戦略をやってきた人に週2〜3日ほど入ってもらう。試す段階は、業務が分かっていて AI の知見もある人に。本格的に入れる段階は、プロジェクトを回せる PMO の経験者に、ほぼフルで入ってもらう。そういう組み方が多いです。
うまくいかない進め方には、共通点がありますか。
澤
あります。IT 部門に丸ごと任せてしまう。全社で一斉に入れようとする。AI のベンダーの提案をそのまま受け入れる。この3つです。1つの業務でうまくいった経験を作って、そこから横に広げるほうが進みます。
扱っている領域(公式サイト・公式ブログ・PR TIMES の記載)
- 戦略策定・新規事業
- DX推進・IT戦略・生成AI
- PMO・SAP/ERP の導入
- 業務改革(BPR)・SCM
- M&A/PMI・経理/財務
- 人事/組織・マーケティング
05発注する企業の使い方
月2日ほどの稼働から頼める。うまくいくかは、最初の2週間でほぼ決まる。
大手ファームに頼む場合とは、何が違いますか。
澤
ファームはプロジェクト単位で、期間も半年からが一般的です。PERSONA は人月単位で、1か月から頼めます。チームは要らない、専門家が1人いれば足りる、という仕事が、ファームからフリーのコンサルタントに移ってきています。人が決まるまでの期間も、早ければ1週間ほどです。いつもは2〜3週間が目安になります。


小さく頼むこともできますか。
澤
できます。大がかりなプロジェクトでないと頼めない、というのは誤解です。月に2日ほど、経営会議に入ってもらうだけ、という頼み方もあります。3か月だけの案件もお受けしています。まず2〜4割の稼働で始めて、成果を確かめてから広げる会社が多いです。
逆に、うまくいかない発注には、どんな形がありますか。
澤
3つあります。コンサルを使い慣れていて、要求が厳しすぎる会社。初めてで、コンサルを魔法使いのように見て丸投げする会社。予算と求めることが合っていない会社です。どれも、始める前に期待をそろえておけば防げます。そこを間に入って調整するのも、私たちの仕事です。
受け入れる側は、何を準備しておけばいいですか。
澤
最初の2週間で信頼を作れるかどうかで、ほぼ決まります。入ってもらう1〜2週間前に、背景の資料や組織図、これまでの議事録を渡しておく。初日に、鍵になる人との顔合わせと、システムの権限を済ませる。そして、何を期待しているかを文書にしておく。やってはいけないのは、「見て覚えて」と放っておくことと、あとから頼む範囲を広げることです。

PMO を外に頼む会社も多いと聞きます。
澤
多いです。PMO は、入ってもらう前の権限の決め方で9割が決まります。ベンダーに直接指示してよいか。予定の変更を決めてよいか。経営層に直接報告してよいか。会議を招集してよいか。課題の優先順位を付けてよいか。この5つを先に決めておいてください。議事録と進み具合の表の管理だけを期待すると、うまくいきません。
一度頼んだ会社は、続けて頼むことが多いのでしょうか。
澤
多いです。案件が延長される割合は約9割で、平均の期間は約2年です。続けて頼む会社には共通点があります。ファームに頼む仕事と、フリーのコンサルタントに頼む仕事を使い分けている。社内に窓口がある。何が良くて何が足りなかったかを、はっきり伝えてくれる。そういう会社です。
06コンサルタントにとって
常に100件以上の案件があり、約8割は表に出ていない。登録は無料。
登録するコンサルタントの側から見ると、どんなサービスですか。
澤
独立したとき、最初にぶつかるのは「どうやって案件を見つけるか」です。エージェントに1社ずつ登録して回るのは手間がかかります。PERSONA には常に100件以上の案件があり、そのうち約8割は表に出ていない案件です。提携エージェントの案件もまとめて探せます。登録は無料で、参画したあとも登録した人から費用はいただきません。


働き方の幅はどうでしょう。
澤
フルリモートの案件もありますし、週2〜3日の案件も多いです。週3日だけ、平日の午前だけ、というように希望をはっきり伝えてもらうと、合う案件を出しやすくなります。

登録から参画までの流れ(公式サイトの記載)
- 無料登録(約1分)
- 面談(約30分)
- 案件の提案(最短で当日)
- 参画と、その後のフォロー
07AIの使い方と、これから
合う人を探すところに AI を使う。見るのは、言葉の一致ではなく経験の中身。
紹介の仕事そのものには、AI をどう使っていますか。
澤
合う人を探すところに使っています。経歴書の言葉が案件の言葉と一致するかを見るのではありません。出身のファーム、これまでの案件の数と性質、業界の経験を合わせて、その案件のその段階でどの経験が活きるかを判定します。仕組みは、ファームにいた私たちが設計しました。最後は、人の担当者が面談で確かめます。


サイトでは、案件のデータも公開していますね。
澤
はい。PERSONA に載っている案件の単価や働き方、募集の状況を集計して公開しています。相場が分からないまま独立する人や、発注する会社が多いので、判断の材料にしてもらえればと考えています。
これから、どんな領域に広げていきますか。
澤
私たちの強みは、専門家の力量と、案件に要る人を見極める目と、その組み合わせを作る仕組みです。コンサルの領域で作ってきたこの強みを、エンジニアやマーケターの領域、さらに正社員の採用にも広げていくつもりです。ファームを離れた人が、所属に縛られずに力を出せる土台を作りたいと考えています。
08編集部から
向いている依頼と、相談の前に確かめておきたい点。
向いている依頼(編集部の整理)
- 戦略・DX・PMOなど、ファームでの経験が活きる案件に、外部の専門家を入れたい
- AI を使った業務の見直しを、1つの業務で小さく試してから広げたい
- 週2〜3日や月2日など、部分的な稼働で入ってもらいたい
- 正社員の採用が決まるまでの間、外部の専門家で事業を止めずに進めたい
確かめておきたい点:費用は、公式サイトでは「同等以上の品質を40〜60%のコストで提供」と説明しています(同社の説明)。人が決まるまでの期間は、最短1週間は実績で、いつもは2〜3週間が目安です。エンジニア・マーケターの領域と正社員の採用は、2023年7月の時点で「これから広げる」とされていた内容です。